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対話篇 

対話篇対話篇
金城 一紀 (2008/06/30)
新潮社

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僕には誰かを殺す力はない。
でも――。
僕はいま、はっきりと思う。
いつか、僕は大切な人に出会うだろう。そして、その人を生かし続けるために、その手を決して離しはしない。そう、たとえ、ライオンが襲いかかってきたとしても。

(「恋愛小説」より)



友人が絶賛していたのにも納得。

金城一紀の小説を読むと、いつもこう思う。
“変化すること、自分の枠から抜け出すこと、それはとても難しい”と。
この『対話篇』という小説でも、テーマとして根底に流れている。

『対話篇』には3つの短編が収録されている。
どれも“恋愛”について描いているが、どの短編にも、
好きな人の手を離さないということの困難さ(=愛し続けることの困難さ)を一貫して描いている。
恋愛は成立させることよりも、それを持続させることの方がずっと難しい。
誰かを殺すことよりも、生かし続けることの方がずっと難しい。
だからこそ、そこに幸福を見るんだけど。

“死”をスパイスに“生”を輝かせる手法は嫌いなんだけど、
金城一紀が手がけると、ここまでのパワーを出せるんだな。
暖かさ、切なさ、悲しさ、理不尽さ、落胆、諦観、希望、絶望がありありと伝わる。

やはり、金城一紀に外れ無し。


<収録>
・恋愛小説
・永遠の円環
・花
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