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螢・納屋を焼く・その他の短編 

螢・納屋を焼く・その他の短編螢・納屋を焼く・その他の短編
村上 春樹 (1987/09/25)
新潮社

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螢が消えてしまったあとでも、その光の軌跡は僕の中に長く留まっていた。目を閉じた厚い闇の中を、そのささやかな光は、まるで行き場を失った魂のように、いつまでもさまよいつづけていた。
僕は何度もそんな闇の中にそっと手をのばしてみた。指は何にも触れなかった。その小さな光は、いつも僕の指のほんの少し先にあった。

(「螢」より)



『ノルウェイの森』を読むと、どうしてもこの短編集が読みたくなる。
『螢』は『ノルウェイの森』の原作であるし、『めくらやなぎと眠る女』は『ノルウェイの森』の登場人物が出てくるから。

先ほど挙げた短編も良いけど、やはりここは表題作でもある『納屋を焼く』が光る。
これは僕個人の解釈で、少々素直過ぎる嫌いがあるかもしれないが、
「納屋を焼く」という行為は「殺人」を暗喩しているのではないだろうか。
ルックスが良く、性格も悪くなく、金があり、順風満帆な人生を送っている男。
そんな何も問題が無さそうな男でも、心の奥底では何を考えているのか分からないし、どんな闇を抱えているのか分からない。
暗く冷たい部分をさらりと春樹は出すから、余計にすっと背筋が寒くなる。
淡々としていながらも、こういう力を感じさせるのは、流石と言った所。


<収録>
・螢
・納屋を焼く
・踊る小人
・めくらやなぎと眠る女
・三つのドイツ幻想
1 冬の博物館としてのポルノグラフィー
2 ヘルマン・ゲーリング要塞 1983
3 ヘルWの空中庭園
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