フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 

フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人 > (講談社文庫 (さ87-1))フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人 > (講談社文庫 (さ87-1))
佐藤 友哉 (2007/03/15)
講談社

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あいつ等が、
佐奈を壊した。
佐奈を佐奈を。
佐奈を佐奈を。
殺意が完成した。
簡単ですね。

(本文より)



今月に『水没ピアノ』が文庫化するので、『フリッカー式』を読み返した。
やっぱり面白ぇわ。

公彦は復讐相手の家族を拉致ったものの、中々次の行為に及ばない。
その葛藤、苦悩、疑問。
そういう感情が生々しく伝わってくる。

が、そんな公彦の物語も、大きな“流れ”から見たら、所詮ただの1ピース。
物語が収束(解消、というすっきりしたモノは得られないが)していくにつれ、
どんどん伏線が回収され、それぞれの思惑が現れてくる。

「件(くだん)」というモノが、物語の根幹にあるが、それも結局は後付けにしか感じない。
やっぱり、これは公彦の物語だから。
たとえ、それが誰かの手の上で踊らされていたとしても。
だって、踊ることを決めたのは、公彦自身なのだから。
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